「吹抜けリビングはやめとけ」と言われる理由と対策|おしゃれな成功事例も
デザイナーズ住宅などで定番の吹抜けリビングは、大きな開放感とおしゃれな雰囲気を作れるあこがれ度の高い間取り。
しかし吹抜けのデメリットで後悔してしまった意見も多く、間取りプランに組み込むべきか悩む方も少なくありません。
そこで今回は、吹抜けリビングはやめたほうが良いと言われてしまう理由と、対策をセットで解説します。
後半ではおしゃれな吹抜けリビングの成功事例もたくさん紹介しますので、デザインの参考にもどうぞ♪
目次
吹抜けはやめとけと言われる理由と対策
冷暖房効率が悪く暑い/寒い
吹抜けのデメリットとして挙げられることが多い暑さや寒さは、空気の量と窓の面積が増えることが原因です。
空気量が多いと、冷暖房のスイッチを入れてから適温になるまで時間がかかります。
熱損失の大きいガラス窓の面積が増えるため、同じ室温をキープするのに多くのパワーを使い光熱費も高くなる傾向があります。
特に昭和~平成初期の新築住宅は断熱性能が低かったため、吹抜けの暑さ/寒さが問題になることが多かったようです。
【対策】⇒全体の断熱性能を高める
大きな吹抜け空間の冷暖房効率対策としては、住まい全体の断熱性能を高める方法が効果的です。
外気と接する面をぐるりと断熱層で包んでしまえば、吹抜けで大きな部屋ができても問題ありません。
性能の高い断熱材やトリプルガラスなど、高気密・高断熱仕様の住宅ならかなりデメリットの対策になります。
ハウスメーカ・工務店によって断熱性能は変わりますので、なるべく省エネ性能が高いところを選びましょう。
音が伝わってうるさい
吹抜けで上下階がつながると、リビングの生活音が子供部屋や寝室に響いてうるさく感じることも多いようです。
家族の生活時間帯がピッタリそろっていれば気になりませんが、親子や夫婦で就寝時間がずれると大きなデメリットとなり得ます。
【対策①】⇒吹抜けと隣り合わせにしない
吹抜けと寝室の位置はなるべく離し、少なくとも廊下やクローゼットを挟んであげると音の伝わりが少なくなります。
1枚の壁で隣接するとかなり音が伝わりやすくなるので、なるべく離れた位置に配置しましょう。
【対策②】⇒吹抜けで吸音する
広い全面吹抜けだと音が反響して大きく聞こえることもあるため、吸音材で防ぐ方法もあります。
壁面や天井に吸音材を貼ったり、吸音カーテンを選んだりするのも効果的です。
2階の部屋が狭くなる
吹抜けを作るとその分二階の床面積が減るため、家族みんなの個室が狭くなるのもデメリットとして挙げられるポイントです。
リビング全体の大きな吹抜けだと10畳前後減ることもあるため、2階から1部屋分無くなるということです。
【対策①】⇒リビング中心の生活設計をする
せっかく気持ち良い吹抜けリビングを作るなら、家族の個室は寝るだけの場所と割り切ってしまうのも一つの考え方。
最近は共用デスクでリビング学習するスタイルも増えていますから、学習机をなくしてコンパクトな子供部屋にすることもできます。
【対策②】⇒階段吹抜けを活用
二階の部屋数や広さも確保したいなら、リビング階段で吹抜けを作る方法もおすすめです。
階段ホールを吹抜けとして活用すれば、実質的な二階の床面積は減りません。
一階廊下も省略できて、かなり効率の良い間取りを作ることができます。
壁紙貼り替えに足場が必要
吹抜けの形状によっては内装リフォームの際に足場を組む必要があり、余計な費用が掛かってしまいます。
専門の足場業者だと数万円のコストが掛かるため、費用面で吹抜けを避ける方も少なくありません。
【対策】⇒メンテナンスサイクルの長い仕上げを選ぶ
脚立で届かない大きな吹抜けを作る場合、一般的なクロスよりメンテナンスサイクルが長い仕上げを選ぶのがおすすめです。
クロス仕上げは10~15年でつなぎ目が目立ってきますが、しっくいや珪藻土などの塗壁はつなぎ目が無いので長持ちします。
吹抜けは直接手で触ったりモノが触れたりしないため、かなりメンテナンスサイクルを伸ばすことができるでしょう。
照明交換ができない
二階までの吹抜けは、一般的な天井高のリビングのように脚立で電球交換できない点も良く指摘されます。
二階まで届く大きな脚立や二連梯子があれば別ですが、電球切れや照明の故障時は電気屋さんを呼ぶことになります。
【対策】⇒寿命の長いLED照明を選ぶ
最近ほとんどの家で主流になっているLED照明を選べば、照明交換のリスクは軽減できます。
寿命の目安 | 1日8時間点灯の寿命 | |
白熱球 | 約1,000時間 | 125日 |
蛍光灯 | 約6,000時間 | 2年 |
LED | 約40,000時間 | 13年 |
上記のようにLED照明は白熱球・蛍光灯と比べてかなり寿命が長く、1日8時間点けても10年以上使える計算です。
電気製品は基本的に10年が寿命の目安ですし、10年に一度なら電気屋さんを呼ぶコストもそれほど気にならないでしょう。
こんな時におすすめ♪吹抜けの魅力
吹抜けの間取りを検討する際は、メリットや魅力もしっかり把握して、どんな時に向いているの覚えておきましょう。
開放感をプラスしたい
1階スペースの兼ね合いで広いリビングを作るのが難しいとき、開放感を得る手段として吹抜けはピッタリです。
2階までの高い吹抜け空間は、普通のリビングにはない圧倒的な開放感をプラスできるのが魅力♪
高窓からたっぷり自然光が入るため、昼間の明るさがアップするのも開放感につながります。
部分吹抜けでもかなり開放感がアップしますので、ソファからの視界を広げるといった使い方もおすすめです。
家族が集まる部屋に
高い天井の空間は居心地が良いため、自然と人が集まるコミュニケーションスペースにピッタリです。
ホテルのラウンジや美術館など、天井の高い空間はいつまでも居たくなる魅力がありませんか?
家族が集まるリビングを作りたいなら、吹抜けで魅力的な空間に仕上げてみましょう。
オリジナリティのある家に
吹抜けリビングは壁面積が増えるため、アクセントや窓の形などの工夫でオリジナリティを出しやすいのも特徴です。
一般的な天井高だと使いにくいアクセントやデザインも、開放感のある吹抜けなら採用しやすくなります。
他の家にはない個性のあるリビングを作りたいなら、吹抜けをぜひ組み合わせてみてください。
リビングを昼間も明るく
子育てや在宅ワークなど、日中リビングで過ごすことが多い方にも吹抜けはおすすめです。
吹抜けの高窓は自然光を採りこみやすく、ほかの建物の影になりにくいので長時間明るいリビングを作ってくれます。
自然光はリビングの内装をより魅力的に見せ、素敵なライフスタイルにもつながります。
風通し良く気持ち良い部屋に
上下の風の動きが生まれ、気持ち良い空気感が生まれるのも吹き抜けの意外なメリット。
暖かい空気は高い場所に移動するため、吹抜けの窓を開けると自然に換気の流れが生まれます。
強制換気とは違う優しい空気の流れで、気持ち良いリビングを作りたい方におすすめです。
おしゃれな吹抜け成功事例
事例①:リビングの部分吹抜け
リビングの一部分だけ吹き抜けにして、たっぷりの自然光を取り入れたおしゃれな間取りです。
吹抜けの2階ホールは共有デスクになっていて、呼びかければいつでも家族をそばに感じられます。
事例②:リビング階段×吹抜け
リビング階段と吹き抜けの組み合わせで、大きな開放感のあるスペースに。
ただの吹抜けではなく通路としての役割も兼用することで、ムダのない間取りになっています。
まとめ
吹抜けには注意すべきデメリットもありますが、事前に対策をすれば暮らしやすくおしゃれな間取りを作ることも可能です。
家族が集まる満足度の高いリビングを目指すなら、ぜひ吹き抜けも一つの選択肢として検討してみて下さい。
千葉・茨城で吹き抜けのある注文住宅を建てるなら、自然素材にこだわる木ごこち工務店にご相談下さい。
本物の無垢材を中心とした自然素材の家づくりで、吹抜けの魅力を引き立てるプランをご提案いたします。
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